SFCを持っていることで色々な特典が得られ、今後の旅行にも役に立つということで
※基本的にビジネスクラスにはじめらか乗る人にとっては以下の優遇のほとんどが含まれているので乗るのはエコノミークラスという前提です。
快適な空の旅
・プレミアムメンバー専用サービスデスク
・座席クラスのアップグレード
・ANAラウンジの利用
・プレミアムエコノミーへの変更
優先予約
・国内座席指定の優先
・空席待ちの優先予約
・国際線特典航空券の優先
手続き
・優先チェックインカウンター
・手荷物許容量の優待
・優先搭乗
・手荷物受取の優先
・専用保安検査場の利用
・空港での空席待ちの優先
・マイカー・バレーの優待
・羽田空港駐車場の優先予約
・香港国際空港の優先レーン
特典
・アップグレードポイント
・マイルからANA SKYコインへの特別倍率で交換
・フライトボーナルマイル
・アップグレードポイントからANA SKYコインへの交換
・IHG・ANAホテルズグループジャパンの優待
・スーパーフライヤーズ会員オリジナルネームタグ
・ライフスタイルマガジン
・プレミアムメンバー限定ANAセレクション
・会員限定手帳・カレンダーのプレゼント
ざっと見てみると特に魅力的なのはこの3つくらいかと思います。
①優先チェックインカウンター
②専用保安検査場の利用
③ANAラウンジの利用
④手荷物受取の優先
⑤国際線特典航空券の優先
実際サービスを受けてみないとなんとも言えませんが、夫が飛行機に何度も乗って感じたのは、①並ばずにチェックイン、②専用の保安検査場、④手荷物の出てくるのが早いことで、時間を節約することがメリットになりそうとのこと。
SFCを手に入れる条件・方法
マイル(マイレージプログラム)のことをご存知の方は多いと思いますが、飛行機に乗った時だけにもらえる「プレミアムポイント」PPというのものがあることをご存知ですか。
マイルはANAのクレジットカードで買い物をして貯めることもできますよね。でもプレミアムポイントというのは飛行機に乗らないと貯まらないポイントなんです。
飛行機にたくさん乗る人でも「プレミアムポイント」PPが貯まっていることを気にしている人って結構少ないと思うんですよね。確かにANAにログインすると、マイル数と一緒に表示されているのですが、自分に何のメリットがあるか分からないポイントだったので気にしていませんでした。
お店や会社にはたくさん利用してくれる常連客を優遇することってよくありますよね。ポイントカードでいくら貯まったら、いくら割引とか。
それが航空会社ではマイルにあたると思うのですが、そのほかに上顧客として優遇する「会員ステイタス」もあるんです。
ANAのステイタスには、ブロンズ、プラチナ、ダイヤモンドと段階があり、ステイタスに必要なPP数を達成した場合、年末にステイタスが確定となって、翌年4月から「1年間優遇」が受けられることになっています。実際は達成した時点から、ステイタス優遇はいくつか受けられますが、普通ANAのステイタスメンバーの優遇は翌年の「1年間だけ」というのがポイントです。
30,000 ブロンズメンバー
50,000 プラチナメンバー
100,000 ダイヤモンドメンバー
それを可能にするための条件は「50,000PP のプラチナメンバー」になってスーパーフライヤーズカードを作ることです。
この年会費有料のクレジットカードを持ち続けることで、半永久的にANAの上級会員を維持することができるんです。
しかもこのクレジットカードの「家族カード」を作ることで家族もほぼ上級会員の優遇・サービスを受けることが出来るんです。夫が「自分だけのために取得するんじゃない」とか言いつつ旅行していたのはこのことなんですね。(実際は旅行を楽しんでいたと思いますが…)
スマホのANAアプリの画面もスーパーフライヤーズの画面に変わりました。クレジットカードが到着した時に確認したのですが、もっと前から変わっていたのかもしれません。
この画面の左上のバーコードマークから「提示用デジタルカード」を利用してANAラウンジを利用することも出来ます。
条件をクリアするのはかなり大変
しかし余程年中出張などで飛行機に乗る人でないと50,000PPを貯めるのは難しいようです。
なぜならプレミアムポイントというのは、マイレージのように何年か有効という訳ではなく、その年の1月1日~12月31日の1年ごとに集計されるので次の年にはまた0に戻ってしまうんです。ですから今年はSFCを獲得するぞ!と決めて達成するように計算しながら飛行機に乗るんですね。ちなみに旅行目的ではなく、SFC取得目的に飛行機に乗ることを「SFC修行」といいます。
では50,000プレミアムポイントを達成するためには、どのくらいの搭乗回数と費用がかかるのかを計算してみます。
例えば、
羽田-伊丹 ビジネスきっぷ エコノミーの場合
PPは960ポイントですから 53回搭乗
最安値16,240円×53回=860,720
羽田-伊丹 特割エコノミーの場合
PPは820ポイントですから 61回搭乗
最安値11,490円×61回=700,890
費用、回数、体力、時間など総合的に考えるとかなり大変です。
プレミアムポイントを効率よく貯めるコツ
プレミアムポイントを貯めるにはいくつかコツがあって、それを考えてプランを立てればある程度効率よく達成することが出来るんです。
区間基本 × クラス・積算率 × 路線倍率 × 搭乗ポイント =プレミアポイント
②予約クラス・運賃種別ごとの積算率
③路線倍率
④搭乗ポイント
|
飛行機に乗る距離によって決まるマイルが基本になります。 ANAのマイレージチャートの100%でも確認可能ですが、 後で説明する シュミレーターで簡単に計算できるので大丈夫です。 ANAの国際線マイレージチャート ANAの国内線マイレージチャート |
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・ファーストクラスは料金が高額なのに150%と割に合わない。 ・ビジネスは安いチケットだと70%のPクラスの可能性がある。 ・プレミアムエコノミーは100%の一択。 ・エコノミーは格安チケットだと30%もありえる。 ・特典航空券のO、I、R、X、N クラスは対象外 (マイレージを使って搭乗してもPPは貯まらない) |
「予約クラス・積算率」の表
予約クラス(ブッキングクラス)の振り分けはかなり難しいです。ANAの公式ホームページで予約する時は「運賃」の種別が表示されます。旅作やツアーなどの場合はeチケットを確認すれば分かるのですが、発券できるのは一週間前なので、先に知りたい場合はANAに電話して確認しましょう。(実際に夫は電話で確認していました)
間違いやすい「座席クラス」と「予約クラス」
どちらもアルファベット1文字で混乱しやすいのですが全くの別物です。
座席クラス
エコノミークラス | Y (economY) プレミアムエコノミー含む |
ビジネスクラス | C (Clipper) |
ファーストクラス | F (First) |
こちらのアルファベットは関係ないので一旦忘れましょう
③路線倍率
※国内は2倍、海外はアジアとオセアニアの倍率が1.5倍と 高いのでなるべくその便に乗る 2倍:国内線 1.5倍:国際線 ANA便 日本発着 アジア・オセアニア 1倍:国際線 ANA便 その他、スターアライアンス便 |
国内線 | |
400ポイント | プレミアム旅割28 プレミアム株主優待割引運賃、特割など |
200ポイント | 乗継特割、特定便割引割引 |
0ポイント | 国際線の国内区間、旅割、プレミアム包括旅行、 DP限定旅行用特割運賃など |
国際線 | |
400ポイント | ファーストクラス、ビジネスクラス、 プレミアムエコノミー、エコノミーのY、B、M |
0ポイント | エコノミー上記以外 |
※なるべく400ポイントのつく割引を選びます |
コツをまとめると、大きな差が出る予約クラスを気にしつつ、なるべく距離を稼げて、かつ倍率の良い路線の飛行機をいかに安く乗るか。
SFC修行と言いつつも、ある程度「旅行も楽しめる」プランにするためホテルも最低グレードではなく多少選びましたし、沖縄も全て一泊することで多少楽しみを含むことが出来ました。
1 | 旅作プレミアムエコノミー | 16,508 |
||||||||
伊丹 | → | 羽田 | → | シドニー | → | 羽田 | → | 伊丹 | ||
560 | 7,694 | 7,694 | 560 | |||||||
2 | 旅作プレミアムエコノミー | 11,856 |
||||||||
関空 | → | 羽田 | → | シンガ ポール | → | 羽田 | → | 関空 | ||
560 | 5,368 | 5,368 | 560 | |||||||
3 | プレミアム旅割28 | 4,494 |
||||||||
関空 | → | 那覇 | → | 関空 | ||||||
2,247 | 2,247 | |||||||||
4 | プレミアム旅割28関空-那覇、千歳-関空
プレミアム株式優待割引那覇-千歳 |
8,204 |
||||||||
関空 | → | 那覇 | → | 千歳 | → | 関空 | ||||
2,247 | 3,892 | 2,065 | ||||||||
5 | プレミアム旅割28 | 4,494 |
||||||||
関空 | → | 那覇 | → | 関空 | ||||||
2,247 | 2,247 | |||||||||
6 | プレミアム旅割28 | 4,494 |
||||||||
関空 | → | 那覇 | → | 関空 | ||||||
2,247 | 2,247 |
合計 50050ポイント、ぎりぎりですがANAのステイタスがプラチナメンバーとなりました。
プレミアムポイントの計算はANAのシュミレーションが便利
ANAの公式ページには便利なシュミレーションがあるのでそれを使い計算します。
「ANAフライトマイル・プレミアムポイントシュミレーション」です。
国内線と国際線はタブが分かれていてそれぞれの計算となります。
(プレミアム旅割28とは…プレミアムエコノミーの座席を28日前までに予約する割引です)
国際線
羽田-シドニー間の予約クラスG,Eの場合、プレミアムポイントは7,694になりました。
ちなみに③旅作の海外ツアーのための国内乗継便については「運賃4」(積算率100%、登場ポイント0)が適用されていました。
①伊丹⇔シドニー | |
旅作ツアー代金(ホテル2泊込) + 空港諸税 | |
168,800 + 12,250=181,050円 | |
②関空⇔シンガポール | |
旅作ツアー代金(ホテル2泊込) + 空港諸税 | |
135,900 + 5,340=141,240円 | |
③関空⇔那覇 | |
関西→那覇 | 18,200 |
那覇→関西 | 21,100 |
39,300円 | |
④関空→那覇→千歳→関空 | |
関西→那覇 | 18,200 |
那覇→千歳 | 38,850 |
千歳→関西 | 22,000 |
79,050円 | |
⑤関空⇔那覇 | |
関西→那覇 | 16,500 |
那覇→関西 | 16,500 |
33,000円 | |
⑥関空⇔那覇 | |
関西→那覇 | 16,500 |
那覇→関西 | 16,500 |
33,000円 | |
合計 506,640円 |
一般的にPP単価が 1P=1円 を基準に良いとされていますので、今回は上記金額の中には海外のホテル宿泊代も含まれていますから、1円以下で達成できたということになります。
マイレージからANAコインへ交換して、現金の出費を抑える
ANAのゴールドカードを持っているとマイレージからANAコインへの交換レートが良いので、クレジットカードを取得しました。(ANAゴールドカードがあり、一度に5万マイル以上をANAコインへ交換すると1.6倍になります)
アメックスポイントもキャンペーンで取得できたので、そちらも使用しました。
実際の内訳 | |
ANA SKYコイン | 400,000 |
アメックスポイント払い | 66,120 |
クレジット払い | 40,520 |
合計 | 506,640 |
SFCの申込み方法
プレミアムポイントが50,000を達成したことを確認してから電話で申込みます。画面はブロンズメンバーのままですが申込めます。基本は現在持っているカードの「切り替え」となるので、プレミアムメンバー専用デスクまたは、ANAカードデスクへ「切り替え専用用紙」を請求します。
カードの国際ブランドの変更や、ゴールドからプラチナへなど上位カードに変更を希望してしまうと「再審査」となり時間がかかります。時間がかかるだけなら良いですが審査に落ちれば面倒ですからここは切り替えが賢明のようですね。
そんな訳で、夫のSFC修行が終わりました
出張で国内外の飛行機に乗る人以外では難しいと思っていたSFC取得ですが、一般の人でもきちんとプランを立てて搭乗すれば手にすることが出来るんですね。
②安い時期(ローシーズン)を狙って計画する
③プレミアム旅割28を利用する(旅割55や75は安いけど乗る回数が多くなりすぎるのでNG)
④高い時期(ハイシーズン)はプレミアムエコノミー株主優待を利用する
⑤ポイント→マイレージ→スカイコイン交換を利用する
⑥海外は旅作で検索する
⑦国内は裏ワザを使って通常販売の2週間前に予約する
⑨国内・アジア・オセアニア路線に乗る
特にポイントとなったのは、貯めたマイレージをスカイコインに交換して旅作などに利用できたことです。
夫の場合は航空券&旅作の費用50万円中、支払った現金は「4万円」程度に抑えることができました。マイルを全て使えば実費0にすることも可能でしたが、SFCを取得後に夫婦で海外に行きたいという目標もあり、今回はマイルを残してみました。
いったい「SFCの優遇・サービス」とはどんなものなのか、次回からの旅行の楽しみがまた一つ増えたようでうれしいです。
心配なのは、SFCを目指した人は飛行機が好きになって、目的と手段が逆になってしまい、SFCのために乗るのか、乗るための口実だったのかあやしいところです。現にSFC取得後も飛行機に乗り続けている方が多いようです。
新しい目標として「JGC」(JALグローバル・クラブ)取得を目指したり、「ダイヤモンド・メンバー」を目指している方を多く拝見しているので、このまま週末の飛行機修行が終わってくれるのか心配ではあります。